「表面加工ってどんな種類があるんですか?」

「表面加工によってどんな違いがでますか?」

とても多くの方から頂くご質問です。
無料相談会に来ていただき、現物を見て・触っていただくのが一番ですが、
「遠方なので対面での相談会にはどうしても参加できない」という方のために、ここでは写真を交えて解説させていただきます!

 

1.表面加工なし


萬印堂では、「紙にインクで印刷しただけの状態」を指します。
印刷の上にニスやフィルムなどのコーティングはしていませんが、だからといって通常の使用方法でインクが剥がれたりすることはありませんし、カードの滑り(シャッフルしやすさ)も問題ありません。
また元々、印刷の映える光沢のある用紙を厳選して使用していますので、印刷もキレイに仕上がります。

こちらが最も低価格の仕様です。
全てのパーツの標準仕様がこちらですので、他の表面加工をご希望の場合はオプション(追加料金)となります。

なお、カードについていえば、萬印堂にご発注いただく方の8割くらいの方が、この「表面加工なし」を選択されます。

 

 

2.光沢PP加工


光沢感のあるPP(ポリプロピレン)で表裏をフィルムコーティングしたもの」です。

PPとはプラスチック素材の一種です。
プラスチックというと硬いものを想像しがちですが、熱などにより変形可能な樹脂製品全般を指し、その中でもPPは柔らかいフィルムのようなものです。
紙に印刷した上からフィルムコーティングしますので、耐久性はアップします。
表面を強くこすっても印刷が剥がれることはありませんし、表面に水滴がついても染み込まず拭きとれます。
ですので、お子様向けのゲームや、不特定多数の方に繰り返し利用される研修用ゲームなどの場合に選択されるケースが多いです。

ただし、「ラミネート(パウチ)加工」とは異なり紙全体を包み込むわけではなく、側面(断面)は紙がむき出しの状態ですので、完全防水というわけではありませんのでご注意ください。
また、絵柄によっては指紋が気になる場合がありますので気になる方は避けてください(全面が一色の濃い色で塗りつぶされている場合など)。

市販されているボードゲームの化粧箱には、耐久性重視のため大抵このPP加工が施されていますが、近年は環境配慮の観点から、欧米を中心にPP加工しない作品も多くなってきています。

 

3.マットPP加工


紙に印刷した上からフィルムコーティングする、という加工方法は光沢PP加工と同じなのですが、フィルムがマットな(光沢感がない)ものです。
光沢感がないことで落ち着いた質感になり、また高級感がでるため、デザインにこだわりの強い作品に使用されることが多いです。
化粧箱に使用することで店頭に並んだ時の存在感を演出できます。
また、光を反射しないので撮影に適しており、それを意識して選択する方もいらっしゃいます。

ただし、爪痕などの傷がつきやすいのが欠点です。
特にカードについては、裏面(共通絵柄面)のキズで表面がバレてしまう恐れがあるので、ゲーム性次第ではマットPP加工を避けた方が無難です。
また、各種表面加工の中でこちらが最も高価になります。

 

 

4.エンボス加工


「エンボス」とは「浮き彫り」という意味で、一般的に「エンボス加工」とは、特定の絵柄や文字などが浮き上がって見えるような加工のことを言います。

萬印堂でいう表面加工のエンボス加工とは、紙全体に凹凸をつける加工のことです。
エンボスには、「布目」「絹目」「格子」など様々な種類のものがありますが、萬印堂では代表的な「布目」を主に取扱いしております。
布目は、住居の壁紙のような、縦横に細い線の入った模様です。
海外ゲームなどで多用されており、化粧箱やカードに使うと雰囲気がでます。

なお、エンボス加工では、PP加工のようにコーティングを行ってはいませんので、「表面加工なし」に比べて耐久性がアップするわけではありませんのでご注意ください。

 

5.各表面加工の違いについて

◎厚み

カードの場合、「表面加工なし」に比べて、「光沢PP加工/マットPP加工」では、1枚あたりの厚みが約0.06mm増加します。
また「エンボス加工」では、コーティングがあるわけではありませんが凹凸がでることで、1枚あたりの厚みが0.01mm増加します。

◎滑りやすさ(切りやすさ)

大きな差があるわけではなく、また感じ方には個人差がありますので断言はできませんが、一般論としては、「表面加工なし」を基準にした場合、

「エンボス加工」:比較的滑りがよい(凹凸があるので接触部分が少なく、抵抗が少ない)

「光沢PP加工/マットPP加工」:コーティングしているフィルム同士の擦れで、若干滑りづらい

といった特徴があります。

◎透けやすさ

別のコラム「カードが透けないようにするにはどうしたらいいの?!」でも少し触れていますが、
表面加工によって透けやすさは変わりません
光にかざしたときの透け対策には、裏面の絵柄で工夫をすることをオススメします。

 

最後に


表面加工の違い、ご理解いただけたでしょうか?

上記でご説明した機能性に加えて重要なのは、「そのゲームの世界観やデザインと、表面加工が演出する雰囲気がマッチするか」です。
そのあたりも踏まえてご自身でこだわりの表面加工を選んでみてください!